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2022.11月号 No.170

表紙

柚子(ユズ)ミカン科ミカン属

常緑の小高木で樹高は3~6m程度。花期は5~6月で白い花をつけ、初冬に果実となる。

柑橘類の中で最も耐寒性が強い。

果皮の生薬名を橙子皮(トウシヒ)といい精油成分が多く含まれ血行促進、健胃、消炎作用があり冷え性、食欲不振、疲労回復、神経痛などに有効とされている。


寒さに負けない冷え性対策

寒さに負けない冷え性対策

寒い時期になると冷えの症状をより強く感じる方も多いと思います。筋肉は動かす事で熱を産生します。冷え性は筋肉量の少ない女性に多いと言われますが最近では男性にも多くみられるようになってきています。

私たちには身体の働きを調整する自律神経系が備わっており体温の調整を行っています。冷えは血行不良によって起こるものですが、その原因は一つではありません。運動不足や加齢による筋肉量の低下、ホルモンバランスの乱れによるもの、ストレスによるもの、生活習慣の乱れによるものなどです。冷え性は、放っておくと内臓の動きが悪くなり免疫力が低下し風邪をひきやすくなったり、新陳代謝の低下で抜け毛、肌の乾燥や肥満など体に様々な不調があらわれることがあります。自分自身に冷えがないか確認し生活習慣や食事を見直してみましょう。

台所は薬の宝庫 大根

 大根は年間を通して出回っている野菜ですが、旬は冬で、12月~2月が最も美味しい時期です。この時期の大根は、寒さから身を守る為に糖分が増すので、みずみずしく甘味があります。最も代表的な品種は青首大根です。首の部分が薄い緑色で、水分が多くて柔らかく、甘みがあるのが特徴です。
 大根は「葉」と「根」に分けられます。大根の根は、約95%が水分なので、栄養はあまり多くありませんが、消化酵素であるアミラーゼが豊富に含まれているため、胃もたれや胸やけに効果があります。熱に弱いので、大根おろしやサラダがおすすめです。
 辛み成分であるイソチオシアネートは、抗菌作用や血栓予防、ガン予防に効果があると言われています。ビタミンCも豊富で、コラーゲン合成や抵抗力を高める働きがありますが、皮の方に多く含まれているので、良く洗い皮ごと食べる事をおすすめします。
 捨ててしまわれやすい葉ですが、β-カロテン(ビタミンA)、カルシウム、ビタミンCが豊富な緑黄色野菜です。β-カロテンには抗酸化作用や皮膚粘膜維持効果があり、ほうれん草とほぼ変わりません。根の部分と比較すると、ビタミンCは約5倍、カルシウムは10倍以上含まれています。
 栄養がたっぷり含まれているので、葉つきの大根を手に入れた際は、ぜひ余すことなく、摂ってみましょう。


【選び方】

・表面にハリとツヤがあるもの

・ずっしりと重みを感じるもの

・ひげ根が少なく、まっすぐに並んでいるもの