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2022.1月号 No.165

表紙

キンカン(金柑)ミカン科・キンカン属

別名キンキツ(金橘)。果実は小粒で甘酸っぱく、ほろ苦い後味が残ることで知られる。果実は民間薬として咳や、のどの痛みに効果があるとされている。


基礎体温を上げて免疫力を高めよう

近年、体温が36度以下という「低体温」の人が増えているといわれています。

健康な人の体温は36.5~37.1度。体温が下がると、血流が悪くなり、免疫システムが正常に働かなくなることでウイルスや細菌に負けてしまいます。

その原因の一つには、ビタミン・ミネラル摂取の不足が関係しているといわれています。今の野菜は、昔に比べてビタミン・ミネラルが激減しています。昔ほど野菜を食べなくなり、栄養が一番多く含まれている皮の部分も捨てるようになりました。さらにミネラルをたっぷり含んだ塩やにがり、海藻もとらなくなりました。それに追い打ちをかけて、砂糖や脂質の過剰摂取、また、加工食品に含まれるリン酸塩等の合成添加物が、口に入ったビタミン・ミネラルの吸収を妨げ、体内にかろうじて残っていた微量栄養素まで消費してしまっています。このミネラル不足が、低体温、免疫力低下だけでなく、便秘、精神不安定、集中力低下、無感動などの原因であることが分かってきています。

【チャレンジ方法】

1.必要な微量栄養素は海のものでとる

煮干し(いりこ)を頭ごと毎日10匹食べる。昆布、小魚もOK。

2.旬の野菜を皮、芯ごと食べるようにする。分づき米のごはんや麦飯を食べる。

1口30回を意識して噛む

3.おなかを発酵させる食べ物を毎日食べる。

(味噌、たくあん、漬物、納豆、うめぼし、醤油など)

※原材料がシンプルなもの

上記の1、2、3を合わせて、いりこ昆布入り、野菜たっぷりみそ汁を1日1 杯以上とるのもよいでしょう。(塩分、水分制限がある方は、医師に相談 しましょう)

4.栄養をむだに使わない

ジュースや甘いもの、お菓子をひかえる。

水分は水かお茶にする。

5.免疫力を減らさない

毎日20~30回 あいうべ体操。

口呼吸をひかえる。

感謝の気持ちを口に出す(ありがとう・ごめんね)。笑う。 しっかり寝る。


台所は薬の宝庫 味噌

味噌は、大豆を塩と麹で発酵させたもので、長い間、日本の食生活を支えて来た伝統食品です。発酵する事によって、大豆に含まれるアミノ酸やビタミン類がさらに増え、また酵母菌や乳酸菌が生まれるため、腸内環境に対しても効果があり、大豆で摂取するよりも栄養素の消化・吸収が高まります。味噌は麹の原料によって、「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」の3つに大きく分けられ、熟成期間により白→淡色→赤味噌になります。最今の健康・和食ブームにより、日本のパワーフードとして見直され、注目されているこの味噌を、今まで以上に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。


【味噌に含まれる栄養素】

*イソフラボン‥女性ホルモンの一つである「エストロゲン」に似た働きをするので、更年期症状の緩和や骨粗鬆症の予防。

*ビタミンE‥血液の循環を良くするため、冷え性や肩こりの改善、動脈硬化の予防。

*植物性乳酸菌‥腸内の善玉菌を増やすことで腸内環境を良好にし、便秘、肌荒れの予防。

【健康的で体にいい、安全な味噌の選び方】

1、原材料がシンプル「大豆、米(麦・麹)、食塩」で、だし入りではないもの

2、容器に小さな穴(呼吸口)がついているもの

3、清酒やアルコールを使っていないもの

【効果的な味噌の摂り方】

*味噌汁がお勧めです。緑黄色野菜、根菜類やキノコ、塩抜きをしたわかめ等の海藻類を入れた具だくさん味噌汁を朝食に摂るようにしましょう。塩分が気になる方は、鰹節と昆布だしを合わせただしを使うのも一つです。基礎体温が上がり、血流が良くなり、美容、健康に良い影響が期待できるでしょう。

※腎機能が落ちているなど食事制限がある場合は、医師に相談しましょう。