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2022.3月号 No.166

表紙

沈丁花(ジンチョウゲ)

ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属

白や濃いピンクの小さい花が鞠のようにかたまって咲き、クチナシ、キンモクセイと並んで「三大香木」と呼ばれている。花の部分を薬草とし、煎じたものは歯痛や口内炎の薬として使われている。


カラダとココロの健康は、良質な睡眠から

睡眠はしっかり取れていますか?2018年厚生労働省の調査によると、日本人の睡眠時間は、平均7時間程度、4割以上の人の睡眠時間が6時間未満という結果でした。また、5人に1人は不眠の症状を感じています。理由として、交代勤務、パソコン・携帯電話の普及による生活の夜型化があげられます。ここ2~ 3年では、コロナ禍で生活リズムが崩れていることも要因として考えられます。睡眠には、身体や精神の疲労を回復させる効果があります。睡眠時間が取りにくい現在、睡眠の『質』を高めていくことが必要かもしれません。

【快眠へ導く生活】~体内リズムを整えることが大切!~

1.朝起きたら朝日を浴びる

人の体には体内時計があり、1日のリズムを刻んでいます。朝日を浴びることでリセットされ、休息から活動状態へ切り替わります。この時メラトニン*が体内時計に作用し、リズムを調節しています。朝一定の時刻に起きることが大切と言われています。

(メラトニン* :脳から分泌されるホルモンで睡眠ホルモンとも呼ばれています)

2.朝食を毎日摂る

規則正しい食事が第一ですが、特に朝食は重要です。朝食を摂ることで、胃腸や脳へ刺激が伝わり、心と体が目覚めます。

3.眠くなったらちょっと昼寝

短い昼寝はその後の眠気を抑え、作業効率を高めるのに効果的です。ただし、夕方以降や長過ぎは、かえって効率を下げるため、午後3時までの20~30分以内にしましょう。

4.携帯電話やバソコンは早めにOFF

画面から発する光「ブルーライト」は、メラトニンの分泌を妨げます。夜は控えめにしましょう。

5.寝酒・喫煙・カフェインは避ける

寝酒は寝つきを良くしますが、眠りを浅くします。タバコに含まれるニコチンや、コーヒー・紅茶等に含まれるカフェインには覚醒作用があり、寝つきを悪くします。


【快眠へ導く食品・栄養素】~十分な栄養で、質の良い睡眠へ! ~

睡眠の質を向上させる食物として、乳製品・肉・魚介類・海藻類・大豆食品・バナナ等が挙げられます。関係する栄養素としては、トリプトファン(メラトニンを作るのに必要)、グリシン(体温を下げ眠りに入りやすくさせる)、GABA(脳を休ませ落ち付かせる)等のアミノ酸があります。朝こはんには、和朝食がおすすめです。海藻を入れたお味噌汁に焼き魚と玄米を合わせると効果的です。時間のない場合、バナナと牛乳だけでも一定量の栄養素を摂ることができます。

台所は薬の宝庫 セロリ

シャキッとしたみすみすしい食感で、独特の香りをもつセロリ。「においが苦手」と好き嫌いが分かれる野菜ですが、この強い香りこそがセロリの最大の魅力であり、リラックスを促し、精神を安定させ、不眠症改善にも良いとされています。日本名は「清正にんじん」、「オランダみつば」。にんじんやみつばと同じセリ科の仲間で、サラダやピクルス、炒め物や食材のくさみ消しなどに使われます。意外にも茎の部分よりも、葉に栄養が多いのも特徴です。


【主な栄養素】

【選び方】

葉がみすみすしくハリがあり、鮮やかな緑色で茎の部分が肉厚で丸みのある形を していているものを選びましょう。茎の色は白色の物が柔らかく甘みがあります。