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2023.11月号 No.176

表紙

クチナシ(アカネ科クチナシ属)

初夏に花が咲く常緑低木。果実は晩秋から初冬にかけて黄熟する。

八重咲きのものはヤエクチナシといい、熊本市の「立田山ヤエクチナシ自生」は国の天然記念物に指定されている。和名は果実が熟しても裂開しないことから「口無し」とされている。漢方医学では生薬名をサンシシ(山梔子)といい、消炎、排膿、鎮静を目的として使われる。


髪と頭皮の健康

毛髪は頭皮に約10万本存在するとされ、毛とそれを囲む毛包から成り立っています。

毛髪の主成分はケラチンというたんぱく質の一種です。1カ月におよそ1cmずつ伸び、1本当たりの寿命は5年前後といわれています。1日に抜ける本数は約40~70本。毛髪は常に成長しているわけではなく、一定周期で発毛~脱毛を繰り返しています。なんらかの影響や環境で周期がみだれてしまうと通常のサイクルとは違う脱毛が起こることもあります。

健やかな髪のためのポイント

〇朝と夜のブラッシングが大切

朝にブラッシングするだけで、髪にツヤが出ます。夜はシャンプーの前にブラッシングすると、血行も良くなり汚れも落としやすくなります。

〇シャンプー後は濡れたままにせず、すぐ乾かしましょう。

そのままにしておくとパサつきのもとになります。髪同士をこすり合わせると傷みやすいので、やさしく押さえるようにして水気を拭き取りましょう。ドライヤーで乾かす際は根元から乾かしましょう。

〇髪の改善には食事も大切

  • 髪のツヤやハリには、ワカメなどの海藻類、そして亜鉛(レバーやかき)・ビタミン(緑黄色野菜)・たんぱく質(肉や大豆)の3つの栄養素をバランスよく摂取しましょう。
  • 白髪予防にはチロシンと呼ばれるたんぱく質を含む青魚(アジ・サバ)・大豆製品・チーズ等と合わせてミネラル(海藻・きくらげ・ひじき・プルーンなど)を取ると良いでしょう。

〇頭皮マッサージ

頭皮が硬い方は血行不良が原因の一つと考えられています。肩こりや頭痛の原因になることもあります。もみほぐすとリンパの流れが良くなり、育毛促進の効果や白髪・くせ毛の予防にもつながります。また頭と顔の皮膚は一枚で繋がっているため、頭皮ケアをすると顔も引き上げられ、血行も良くなり、たるみやくすみの改善につながります。

 

台所は薬の宝庫 れんこん

れんこんは、美しい花を咲かせるハスの地下茎が巨大化したものです。「蓮根」と書きますが、根ではなく茎の部分が食用になっています。9月頃から収穫が始まり、11月~3月頃に旬を迎えます。穴があいた形から、日本では「先が見通せる」縁起物として、おせち料理に欠かせない食材です。また、食べ物によって体調を整える「食養生」の考えで、れんこんは、大根、白菜、ネギなどと同じく「肺」を潤す食材とされています。空気が乾燥し風邪をひきやすいこの時期に食材として取り入れてみてはいかがでしょうか。