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柿 (カキノキ属)
カキノキ科の落葉小高木。原産地は東アジア地域一帯で、日本、韓国、中国に多くの品種がある。日本では一般的に甘柿と渋柿に大別され、形や大きさは様々である。風邪や貧血の予防などの効果が期待できる。
食事で免疫力を高めよう
免疫とは、外から侵入したウイルスや細菌などに感染しないように身体を守る働きをいい、これを維持していく力を免疫力といいます。寒い時期は体温が下がることで、免疫機能が低くなります。また、気温が下がると空気が乾燥するため、鼻や喉の粘膜も乾燥してバリア機能も低くなり感染症などの病気にかかりやすくなります。そのため日頃から免疫機能が低下しないように心がけることが大切です。栄養バランスの良い食事は、免疫細胞を活性化させることができます。また、人間の免疫細胞の7割は腸に集まっているため腸内環境を整えることは免疫の働きを高めることに繋がります。免疫を高める食生活を意識し、冬の寒さを乗り切りましょう。
免疫力を高める食べ物・飲み物
【鶏肉】鶏肉に含まれるタンパク質は必須アミノ酸がバランスよく含まれています。タンパク質は免疫細胞の主成分となるため、免疫力をつくる上で欠かせません。免疫機能の維持に必要なビタミンB群も豊富に含まれています。これらはエネルギーの代謝や神経系機能の維持にも重要な役割を担っています。
【人参】人参に多く含まれるβ-カロテンには強い抗酸化作用があり、増えすぎた活性酸素を除去する事ができます。またβ-カロテンには人の粘膜を丈夫にする働きがあるため、鼻やのどの粘膜を健康に保たせます。
【ヨーグルト】善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌は免疫のバランスを整え、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。善玉菌のエサになるオリゴ糖や食物繊維などと一緒に摂ると効果的です。乳酸菌は毎日食べ続ける事で健康効果を発揮し、摂るのを止めると効果が薄れていきます。出来るだけ継続して摂取しましょう。
【ブロッコリー】ブロッコリーには抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEには血行を良くする効果があり、冷え性や肩こりを改善、動脈硬化や心血管疾患の予防にも働きます。
【きのこ】きのこには食物繊維の一種であるβグルカンやビタミンDが含まれています。βグルカンは腸内の免疫細胞や善玉菌に働きかけて免疫機能を活性化します。またビタミンDは骨の成長促進以外にも、ウイルスや細菌に対して必要な免疫機能を促進する働きがあります。
【緑茶】緑茶に含まれるカテキンやポリフェノールには活性酸素を取り除き、免疫機能低下を抑制する働きがあると言われています。
カテキンには殺菌作用もあるため、喉の殺菌と風邪予防の為に緑茶でうがいをする「お茶うがい」という方法もあります(※作り置きのお茶は細菌が増殖してしまうのでうがいとして使うには衛生的に好ましくありません)
免疫力を高めるための筋力トレーニング
筋肉は運動機能だけでなく、免疫系にも関連していることがわかってきています。日々の運動に、筋力トレーニングも適度に取り入れると良いでしょう。
スクワット
(鈴木克彦監修・花王ヘルスケアレポート「適度な運動で免疫力向上」より抜粋)
台所は薬の宝庫 ほうれん草
ほうれん草が最も美味しいのは霜に当たって甘みが増す12月~1月の冬採れです。栄養価も冬採れは夏採れの3倍ビタミンCが豊富です。緑黄色野菜の1種で栄養価が高い野菜ですが、ビタミンC以外の栄養素としてはβ-カロテン、鉄、カリウムがあります。この栄養素には貧血・動脈硬化・高血圧予防や視機能改善、免疫を高める、美肌効果、便秘解消、骨や歯を丈夫にするなどの効果・効能があると言われます。
【選び方のポイント】
- 葉の表裏とも濃い緑色をして、色鮮やかで色ムラのないもの
- ハリがあってみずみずしいもの
- 茎の太さは適度でしっかりしたもの
- 根元は色鮮やかなピンク色のもの
- 株の切り口が大きくて鮮度の良いもの
【調理法】
ほうれん草には水溶性の栄養素であるビタミンCやカリウムが含まれているため、栄養素を逃さず食べたい場合は調理法にも気を配る必要があります。長時間茹でたり、長時間水にさらしたりすると栄養素が大きく損なわれるので注意しましょう。調理時に油を使用することで目の角膜や皮膚の粘膜の健康維持に必要不可欠な栄養素であるβ-カロテンの吸収率が上げられます。β-カロテンを効率的に摂取したい場合はバターソテーにしたり、ドレッシングをかけてサラダにすることがおすすめです。