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2025.3月号 No.184

表紙

オウレン (キンポウゲ科 オウレン属)

日本原産で常緑の多年草。漢字で「黄連」と書く。 2~4月にかけて、直径約 1cmの小さな白色~淡いピンク色の花を咲かせる。

根をほとんど除いた根茎を乾燥させたものを生薬とし、健胃薬や整腸薬として用いられる。その他、抗炎症・抗菌作用もあり、結膜炎や口内炎などにも効果があるといわれている。


美味しく減塩 食生活を見直してみよう!

日本では成人の3人に1人、高齢者の3人に2人が高血圧と診断されています。高血圧の予防には、「減塩」「体重管理」が大切です。なかでも、毎日の食塩の摂取を制限することが重要です。塩分の少ない食事は「味がしない」、「美味しくない」といったイメージが強く、遠ざけたくなります。しかし、塩分を減らせば、高血圧や動脈硬化を防ぐことにつながり、心臓や腎臓、血管への負担を減らすことができます。塩分の摂りすぎは、腎結石や骨粗鬆症、胃がんなどの病気にも関係しているため減塩に取り組むことはとても大切なことなのです。美味しく減塩生活が送れるよう食生活を見直してみましょう。

味覚(薄味に慣れる)

味覚は、塩味、甘味、酸味、苦味、うま味に分類されます。年をとること、ストレス、服薬などさまざまな原因で味覚が鈍くなることがあります。特に感覚が鈍くなるのが塩味、次いで甘味と言われています。味の濃さ、薄さの感じ方は慣れが大きく、日常の食生活で舌が濃い味に慣れてしまうと味覚も鈍くなり、薄い味の食事を味気なく感じてしまいます。薄味の料理を続けることで舌が慣れ、素材本来のうま味を感じられるようになり、味に敏感になり外食や加工品の味付けを濃いと感じるようになります。新鮮な食材を使い、醤油や塩をなるべく使わずだしのうま味やコクでおいしさを維持しながら塩分を減らし食材の味を楽しみましょう。

おいしく減塩するコツ

 

①漬物・汁物の料理に気をつける

自家製浅漬けや食塩が少ない漬物を選ぶなどの工夫をし、食べる量を少量にしましょう。めん類などの汁物はスープを残しましょう。また、みそ汁は具沢山にすることで汁を減らすこともでき野菜の摂取増加にもつながります。

 

②カリウムを多く含む食品を摂る

カリウムは塩分の排泄を促す作用があります。カリウムは緑黄色野菜や果物、海藻類、豆類やいも類に多く含まれます。腎臓病等でカリウムの制限がある方は控えましょう。

 

③練り製品、加工食品に気をつける

練り製品やハムや干物・加工食品は塩分が高めです。醤油をつけて食べるとかなりの塩分をとることになってしまうので気をつけましょう。

 

④効果的に塩味を使う

料理全体に味をつけず、食材の表面にだけ塩をふれば少量で塩気を感じます。塩は調理過程で使わずに食卓で食べる時に小皿にだして、少しつけて食べるようにすると十分に塩気を感じます。またどのくらい塩を使ったのか把握できます。

 

⑤かけて食べずにつけて食べる

直接調味料をかけてしまうとかけ過ぎたり、どれだけ使ったのかわからなくなってしまったりします。1滴ずつしか出ない醤油さしやスプレータイプの醤油さしを使うと食塩摂取量を抑えられるのでおすすめです。

 

⑥酸味、香辛料、香り、香ばしさ、油を使う

レモンやすだちなどの柑橘類やお酢、唐辛子やコショウ、ハーブや柑橘類の皮、煎ったごま、ごま油やオリーブオイルなど風味や香りでカバーしましょう。 

 

⑦酒のつまみに注意する

酒のつまみの多くは味の濃いものが多く、味が濃いものはたいてい塩分の高いものが多いです。しめのお茶漬けやラーメンも塩分に気をつけましょう。市販のお茶漬けの素は塩分が高いので注意が必要です。


 

食べ過ぎないようにする

どんな減塩食に切り替えても食べ過ぎては元も子もありません。食べ過ぎを防ぐにはゆっくり食べる、よく噛んで食べる、色々なものを少しずつ食べるが効果的です。

台所は薬の宝庫 アスパラガス

 春から初夏にかけて旬を迎えるアスパラガスは、ギリシャ語で「新芽」を意味する「アスパラゴス」が名前の由来だと言われています。ヨーロッパでは紀元前から栽培されており、日本には18世紀後半にオランダから伝えられ、現在まで親しまれています。

 アスパラガスには緑色をしたグリーンアスパラガスと、白いホワイトアスパラガスがありますが、この2つは栽培方法に違いがあります。グリーンアスパラガスは、日光に当てることで葉緑素が作られ、緑色に育ちます。ホワイトアスパラガスは、日光を当てないようにすることで白いまま育ちます。また最近では、紫色のアスパラガスも見かけるようになりましたが、これはアントシアニンという色素を含んでいる品種です。

 


【おいしいアスパラガスの選び方4つのポイント】

①緑色が濃く、鮮やかなもの

②穂先が開いておらず、締まっているもの

③ 茎がまっすぐで太いもの

④切り口がみずみずしく、乾燥や変色していないもの

【おいしさを保つ保存方法】

 おいしさを保つには根元の切り口を乾燥させないようにするのがコツです。水を入れたコップなどに根元を付けるか、濡らした新聞紙などで根元を包んでからポリ袋をかぶせ、穂先を上にして立てて冷蔵庫で保存します。冷凍保存する場合は、生のままか軽く下茹でしたものをラップで包み、フリーザーバックに入れて冷凍庫で保存します。