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2025.11月号 No.188

表紙

イヌタデ(タデ科イヌタデ属)

野原や道端、畑などに見られる一年草。開花時期6~11月。

草丈は20~50cmで、葉は互生し先端の尖った広披針型をしている。花序は1~5cmで赤い小さな花穂を多数つける。この花や果実を赤飯に見立て、「アカマンマ」とも呼ばれる。民間薬として胃腸の不調や解熱、毒消しなどの薬効があるとされている。


眼精疲労になる前に ~大切な目をいたわる疲れ目ケア~

 日が落ちる時間が早まり、肌寒くなってきました。秋から冬にかけて、次第に空気の乾燥も進み、目がゴロゴロしたり、疲れやすくなったり感じることはないでしょうか。

 「疲れ目」は、目が重い、目がしょぼしょぼする、目が乾くといった症状が一時的で、適切に睡眠や休息をとることで回復します。しかし、目を休めても回復しない、目以外に肩こりや頭痛、めまい、吐き気などの身体の症状が出る場合は、「眼精疲労」の可能性があります。疲れ目を放置すると眼精疲労に進行する場合があり、早期のケアが大切です。今回は、疲れ目のケアについて考え、眼精疲労を予防しましょう。

 眼精疲労が起こる仕組み

 目にはピント調節の機能があります。目の水晶体がレンズとなって、その周りの毛様体筋という筋肉が伸び縮みすると、水晶体の厚さが変わり、ピントを合わせることができます。近くを見るときは毛様体筋が収縮(緊張)して水晶体を厚くさせます。パソコンやスマートフォン、新聞など近くを見続けると、緊張状態が続いた毛様体筋が疲れてしまうので、眼精疲労につながります。


 眼精疲労と間違われやすい目の病気

  • ドライアイ:目の表面の潤いが不足した状態。涙の量が少なくなったり、涙の流れが悪くなったりして目が乾くと、目の表面を保護する涙の層が均等でなくなり、目の表面が乾燥し、傷つきやすくなります
  • 白内障:加齢により水晶体が白く濁り、視界がぼやけて見えたり、まぶしく感じたり、進行すると物が二重に見えたり視力が低下したりします。
  • 緑内障:視神経が傷害されて視野が徐々に狭くなる。初期症状では、頭痛、肩こり、光の周りに虹が見えるなど症状が出る場合があります。

 疲れ目ケアのポイント

  • 眼鏡やコンタクトレンズの度数を合わせて矯正する
    遠視、近視、老眼などがある方はピントを合わせるために毛様体筋が常に緊張して疲れてしまいます。また年月を重ねると気づかないうちに度数が合わなくなっている場合もあります。
  • 短い時間でも目を休める
    遠くを見たり、目を閉じたり、他の作業をしたりして目を休めましょう。読書、パソコンやスマートフォンなどを使用するときは、明るい部屋で、目と画面の距離を30cm~40cmほどあけて、1時間ごとに休憩を挟みましょう。
  • 目の乾燥を防ぐ
    意識的に瞬きの回数を増やしたり部屋に加湿器を置いたりして乾燥から目を守りましょう。
  • 目の周りを温めて血行を良くする
    蒸しタオルで目を温めて血行を促進し、目の周りを指の腹でマッサージし筋肉をほぐしましょう。
  • 過労や睡眠不足を避けて、ストレスの少ない生活を送りましょう。

 慢性的に目の疲労が続くときは、治療が必要なケースもあります。目の痛みや渇きといった症状、違和感が少しでもある場合は、そのままにせず受診することが症状の早期改善のために大切です。

台所は薬の宝庫 高野豆腐

 高野豆腐とは、生の豆腐を凍らせて低温で熟成させ、水分を抜いて乾燥させた物で、別名「凍み豆腐」や「凍り豆腐」とも呼ばれています。名前の由来は、高野山の僧侶たちによって作られたからとも言われています。乾物なので長期保存が可能で、自宅に常備しておくと便利な食材です。

 栄養成分が凝縮されているため、一般の豆腐より栄養価が高く、たんぱく質だけでなく、良質な脂質やカルシウムなどの栄養素も含まれています。水で戻すと膨らむため少量でも満腹感がありダイエットにも効果が期待できます。

 煮物の具材としてよく使われますが、最近では水戻し不要の手軽なタイプもあり、和洋中など様々な料理への活用が広がっています。