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2026.1月号 No.189

表紙

ロウバイ(ロウバイ科 ロウバイ属)

中国原産で観賞花として庭園などで栽培される落葉低木。花は冬から早春に咲き、上品で甘い香りがする。蕾を乾燥させたものを蝋梅花といい、解熱・鎮痛・鎮咳作用があり、火傷の外用剤としても用いることがある。


軽度認知障害(MCI)とは? ~今からできる予防と対策~

 軽度認知障害(MCI) とは?

“認知症ではないけれど、年齢の割に記憶力や判断力などの認知機能が落ちてきている”という状態です。認知症と健常の中間にあたる状態で、「ちょっと気になるけれど、日常生活には大きな支障がない」状態をいいます。放っておくと認知症に進行しますが、早期に気づいて生活習慣を整えることで、元の状態に戻る可能性があります。

 「加齢」による物忘れと「認知症」による物忘れの違い

 予防と対策

  1. 生活習慣病の予防と治療
    • 危険因子には、加齢の他、糖尿病や高血圧、脂質異常症といった血管病、喫煙などがあります。
    • 推奨されている減塩目標は1日6g未満(約小さじ1杯分)、一日あたりのアルコール摂取量の推奨は、男性で約20g、女性で約10gです。アルコール量20gとは、ビール500mL1本、日本酒180mL、ワイン200mL、チューハイ(7%)350mLです。
  2. 運動習慣
    • 散歩やウォーキングなどの有酸素運動を「息がほとんど弾まない、運動していても楽だと感じる程度」の強度で、1日30分、週に3回以上を目安にするとよいでしょう。
    • 歩きながらしりとりや計算をするなど、2つ以上の動きを組み合わせた運動をするのもよいでしょう。
  3. .脳の活性化、血流UP!
    • 日常の「立ち居ふるまい」で血流改善。正しい姿勢、骨盤を意識して姿勢よくすごす習慣を心がけましょう。
    • 脳トレーニングゲーム。逆さ読みや日記をつける、間違い探しなどもおすすめです。
  4. 毎日の食習慣で元気な脳に!
    • 腸は「第二の脳」といわれ腸内環境を整えることが脳の健康にとって重要です。
      おすすめ食材:納豆、キムチにめかぶ、ごま油をトッピング
    • 色々な食品を量・質ともにバランスよく、なるべく誰かと一緒に楽しく食事をしましょう。早食いは要注意!!
  5. 睡眠、難聴
    • 起床後に太陽の光を浴びて睡眠リズムを整えましょう。お昼寝は55歳以下なら10~15分、56歳以上では30分までが原則です。
    • 耳の聞こえにくさがあると、人との交流が減り、外に行く機会も減ってしまいます。補聴器を適切に使用することや耳掃除を適度に行いふだんからケアをしましょう。

※運動や食事改善の他にも、積極的に趣味を楽しんだり、社会に参加したり、人との関りをもったりすることが脳を刺激し認知症予防につながります。笑ったり、感動したり、脳の五感をバランスよく刺激していつまでも「健脳」でいられるよう出来るところから意識して習慣に変えていきましょう。


台所は薬の宝庫 納豆

 福島市は1世帯あたりの納豆消費額※1が過去10年で7回も日本一となりました。そんな毎日の食卓に欠かせない納豆は、蒸した大豆に納豆菌を加えて発酵させた日本を代表する発酵食品の一つです。「畑の肉」と言われる大豆には良質なタンパク質やビタミン、ミネラルなどたくさんの栄養素が含まれています。それを発酵させることで様々な成分が生成されるため納豆はより栄養価の高い食品として親しまれています。

※1 総務省統計局の「家計調査」

 


~摂取のポイントと注意点~

  • 大豆イソフラボンやプリン体を含むため摂りすぎに注意し1日1~2パックを目安に毎日食べると生活習慣病のリスクを減らすのに役立つという研究結果も報告されています。
  • ナットウキナーゼの血栓溶解作用は摂取後約4時間後に働き始めるため夕食時に摂取するメリットもあります。
  • ひきわり納豆はビタミンKがより豊富ですが、通常の糸引き納豆もひきわり納豆も栄養価はほぼ同じです。
  • 治療でワーファリンを服用している方は納豆は避けましょう。